文芸・思想専修とは

創作や批評実践をめざす「文芸」と、生きることや他者を理解することの意味を思索する「思想」は、表面的にはまったく異なる次元の営為のように見えます。
しかし実際には、文芸活動にあたって哲学的な思考の鍛錬は必要不可欠です。また、哲学的思索を深めていくにあたって、文学作品や映像といった表象作品を避けて通ることもできません。本来、文芸と思想は切っても切れない関係にあるのです。
そこで文芸・思想専修は、表面的には分かたれている文芸と思想を、本来あるべき連続したひとつの学問領域と捉え直します。そして学生の一人ひとりが、文芸創作や思索活動の遂行者になるために必要な横断的学習と実践トレーニングを展開していきます。

カリキュラム

演習を中心とした少人数教育で多くの作品に触れ、思考力を養う
文芸・思想専修では、1 年次の入門演習から3~4 年次の専門演習まで、多彩な演習科目を設置しています。様々な専門分野を持つ教員のもと、古典や現代の話題作からマイナーな地域の作品まで、多様な文学や思想を少人数のゼミナール形式で精読します。
1 年次の「入門演習」では、これまで触れたことのないような古典的文学作品や戯曲、現代小説など多様な作品を乱読して、演習メンバーで相互に批評し合います。2 年次の「演習」では、厳選された文芸あるいは思想の基礎文献をじっくり分析し、本格的な” 読む訓練” を行います。3~4 年次の「専門演習」では、詩や小説の創作実践を行う演習や、文芸誌に掲載されたばかりの文芸作品を批評する演習、私たちの日常生活に生かされる哲学的な思考方法を身につける演習、東洋の思想世界がたたえている奥深さを柔軟に取り入れる学びをすすめる演習など、幅広い関心領域をカバーするカリキュラムを展開しています。
卒業論文・卒業制作では、自分が読んで考えたことを論理的に表現する論文のほかに、詩や小説、戯曲、評論などの作品を制作します。

充実した講義科目で考え方や関心の幅を大きく広げる
講義科目では、創作や批評の一線で活躍する多彩な講師のもと、これまで触れたことのない考え方や思いがけない世界のヴィジョンを学ぶことによって、ものの見方や考え方、関心の幅を大きく広げていきます。サブカルチャーがもっているとてつもない深さを探査する講義や、私たちの感性を根柢から変えてきた広告の社会的役割を考える講義、視覚メディアと文学作品を比較検討する講義、詩を支えている「論理」をあぶりだしていく講義、生活の細部に宿るジェンダーを通じて人間の多様性を探る講義など、様々な講義を展開しています。文芸・思想専修のカリキュラムは、多様で自由な考え方を学ぶ講義で横方向に思考の幅を広げ、少人数の演習で縦方向に思索や実践力を深めていきます。

入門演習

読解力と表現力を養う|小野正嗣

東日本大震災の小説を読む|神子島健

読む・聞く・話す・書く力を育てる|菅野聡美

個人からみる社会・歴史・思想|近藤宏

古典を含む多様なテクストに親しむ|佐々木一也

テクストの分析と論文執筆方法の習得|林文孝

文学作品を分析する方法論を学ぶ|林みどり

日本近代文学を読む|福嶋亮大

演習

小説を書く|青山七恵

劇映画の面白さとは何か|井川耕一郎

シモーヌ・ヴェイユを精読する|今村純子

テクストを方法論的かつ批評的に読解する|小野正嗣

大岡昇平『現代小説作法』精読|小野正嗣

日本語による言語表現演習|小野正嗣

戦後日本の文学と思想|神子島健

日本の近現代と知識・教養|菅野聡美

美術と日本の近現代|菅野聡美

流行・迷信から読み解く近代日本|菅野聡美

人類学とイメージ論|近藤宏

雑誌をつくる|郷雅之

内藤湖南の日本文化論・東洋文化論を現代的水準で読み直す|林文孝

ジェンダー論から文学批評の視座と方法論を学ぶ|林みどり

文学における「顔」の機能を考える|林みどり

現代短歌を読む、つくる|東直子

現代文学を読み解く|福嶋亮大

東浩紀『観光客の哲学』を読む|福嶋亮大

文学にとって家族とは何か|福嶋亮大

主体性の探究──ニーチェ『道徳の系譜学』を手がかりに|本郷朝香

日本の翻訳論を読む|毛利公美

文学講義

世界文学論 「世界文学」という概念を知る|岩川ありさ

世界文学論 日本文学を世界の文脈から読み直す|河野至恩

文明批評論 ヒップホップは何のための装置か|荏開津広

文明批評論 近現代日本における文学と国家|菅野聡美

文化翻訳論 社会と文化・アートの接点を考える|河原啓子

文化翻訳論 アメリカにおける黒人・ラティーノ・カリブ系の文化|三吉美加

小説創作論 小説の方法論的・批評的読解|小野正嗣

詩創作論 「詩」を通して世界と向き合おう|蜂飼耳

マンガ/アニメ表現論 アニメ表現への批評的アプローチを学ぶ|石岡良治

マンガ/アニメ表現論 マンガとは何かーその起源と歴史を考える|三輪健太朗

演劇 ニッポンの演劇はどこにゆくのか?|佐々木敦

文芸編集論 現代日本映画の〈新しい波〉の魅力と可能性|郷雅之

ジェンダー論 生活の細部に宿るジェンダーを考える|虎井まさ衛

文芸評論 文芸批評と文学理論|福亮大

哲学講義

芸術論 旧石器時代の洞窟壁画から考える人間と美術|五十嵐ジャンヌ

現代思想の諸問題 エーリヒ・フロムを読む|大熊玄

死生論 日本の伝統的な死生観を考える|大久保紀子

西洋哲学 解釈学の意義と射程|佐々木一也

現代思想の諸問題 20世紀フランスの哲学と政治・芸術|堀千晶

東洋哲学 中国古代哲学の思考原理|松本秀士

哲学概論

西洋哲学とはどのような学問なのか|佐々木一也

儒教の倫理思想|林文孝

現代倫理

20世紀西欧思想と「自由」の問題|佐藤香織

主な進路・就職先

メディア・マスコミ・広告・クリエイティブ関係

新潮社、大日本印刷、紀伊國屋書店、中央出版、日本出版販売、図書館流通センター、NHK、青森朝日放送、福島テレビ、リクルートメディアコミュニケーションズ、マイナビ、アフロ、東京ニュース通信社、ソニー・コンピュータエンタテインメント、バンダイビジュアル、日本芸術文化振興会など

商社・情報通信・小売関係

三菱商事、NTTコミュニケーションズ、ソフトバンクグループ、KNT-CT ホールディングス、ロフト、丸井グループ、イオンリテール、ローソン、日本コープ共済生活協同組合連合会など

運輸・交通・不動産関係

東日本旅客鉄道、日本郵便、佐川急便、LIXIL、住友不動産販売、みずほ信不動産販売、三井不動産リアルティ、東急コミュニティー、帝国ホテルなど

銀行・損保・保険関係

三菱東京UFJ銀行、りそなホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、千葉銀行、あいおいニッセイ同和損害保険など

衣料・食品・外食関係

サンリオ、キユーピー、クロスカンパニーなど

進学

立教大学大学院、東京藝術大学大学院など

その他

公務員、教員など


卒業生インタビュー

http://www.rikkyo.ac.jp/admissions/