創作や批評、翻訳を中心とした「文芸」と世界や社会の成り立ちを原理的に問う「思想」は、表面的には別の次元の営みに見えます。しかし、実際には文芸を育てるには哲学的鍛錬が必要であり、哲学を深めるのにも文芸的な言葉は欠かせません。文芸と思想は本来、切っても切れない関係にあるのです。
立教大学の文芸・思想専修ではこの両者を地続きの領域として捉え直し、学生のひとりひとりが文化の良き担い手となれるように、多面的・多角的な授業を展開しています。そして、大学院の比較文明学専攻では、その営みをいっそう専門的に深めつつ、自らの学問を文明史的な視野のもとでより豊かにすることを目指します。教員と学生がともに謙虚に学び研鑽しながら、「創造すること」と「思考すること」を有機的に結びつけていく――そこに私たちの理想があります。
このウェブサイトでは学部と大学院の活動内容やイベント情報を発信するとともに、専修・専攻の成果を公共的に開いていくコンテンツを随時更新していきます。決して大規模なものではありませんが、通常の大学案内の枠にとどまらず、教員どうしの対談や思想家のインタビューをはじめ他では読めないようなテクストを用意しています。書籍や雑誌とは一味違うかたちで、読むことの楽しみを味わっていただければ幸いです。