文学部文学科文芸・思想専修と文学研究科比較文明学専攻は、現代美術家・束芋氏をお迎えして公開講演会を開催します。詳細は下記をご確認ください。

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「閾で描く/閾を描く──現代美術家・束芋の世界」

浮世絵の色彩を用いるなど独特な動画やインスタレーションを生みだしてきた美術家・束芋氏をお招きし、古典/現代、オリジナル/模倣、美/醜、公/私、生/死、内/外、言語表現/視覚表現など伝統的な二項対立の境界を侵犯する、現代美術ならではの表現の可能性について考える。束芋氏はこれまで、パブリックとプライヴェイトが共存し錯綜する「公衆便女」や、生と死、慈愛と暴力の境界を描いた「悪人」など、既存の二項対立を溶解させる表現活動を行ってきた。近年はインターネットやSNSで拡散されるアート表現という新たな境域で活躍している。「身体の機能が外に出ているように感じる」とするインターネットと美術表現の関係について、また作品構想はつねに膨大な言葉を生みだすことから始まるとする言語経験と創作の関係について、専門を異にする思想研究者が複数の角度からアプローチする。

[日時]2017年7月8日(土)15:00~17:00

[会場]池袋キャンパス マキムホール(15号館)2階 M201教室 (池袋キャンパスマップ

[講師]
束芋 氏(現代美術家)
河原 啓子(本学兼任講師・芸術思想)
菅野 聡美(本学文学部教授・日本政治思想)
林 みどり(本学文学部教授・ラテンアメリカ文化思想)

[主催]文学部文学科文芸・思想専修、文学研究科比較文明学専攻

[対象]本学学生、教職員、校友、一般 ※申込不要、入場無料

[講師紹介]
束芋
1975年生。京都造形芸術大学卒業。大学の卒業制作として制作したアニメーションによる映像インスタレーション《にっぽんの台所》が、キリンコンテンポラリー・アワード1999最優秀作品賞を受賞。以降、横浜トリエンナーレ、サンパウロ・ビエンナーレ、シドニー・ビエンナーレ、ヴェネチア・ビエンナーレ イタリア館など数々の国際展に出品、日本を代表する映像インスタレーション作家の一人として注目を集める。2006年に原美術館、パリカルティエ現代美術館で個展開催。2011年第54回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館代表。「にっぽんの台所」(1999年)、「ギニョる」(2006年)、「公衆便女」(2006年)、「FURO」(イスラエルのバットシェバ舞踏団の芸術監督O・ナハリンとのコラボ作品・2006年)、「dolefullhouse」(2007年)、『悪人』(2010年、吉田修一『悪人』朝日新聞朝刊連載小説挿絵)、『束芋──断片の時代』(2013年)、『国宝』(2017年~、吉田修一『国宝』朝日新聞朝刊連載小説挿絵、現在連載中)等。

[お問い合わせ]学部事務1課(文芸・思想専修担当)TEL:03-3985-2500